同人誌的滝横










『タッキー、お誕生日おめでと・・・』
『ありがとう。まさかお前に祝って貰えるなんて思わなかったよ』
『なに言うてんの？決まってるやんかぁ。俺が祝わんで誰が祝うねん』
『あはは、そうだよな。でもさ、驚いたから』
『そら、タッキーは人気者やし、色んな人からお祝いとかされるやろうけど・・・』
『なに言ってんだよ。そんなん関係ないじゃん』
『あるて。・・・タッキーモテすぎやもん』
『・・・拗ねてんの？』
『あほ、なに笑ってんの。俺は真剣やのに』
『ごめんごめん。横山可愛いなぁって思って』
『・・・も、あかん！タッキーはあかんねん！』
『ん？なにがあかんて？言うてみ？』
『ちょ、ますますあかん！タッキーが関西弁とか使うたらあかん！ガラ悪くなるっ』
『なんでだよ、お前も使ってるじゃん』
『俺はええねん。生まれも育ちも関西やねんから。・・・とにかく、タッキーはあかん』
『じゃあ言ってみろよ。俺の何がいけないの？』
『あかんやん・・・タッキーの誕生日、やのに・・・』
『やのに？』
『俺が喜ばせたりせなあかんのに・・・』
『のに？』
『なんで俺に・・・か、・・・かわいい、とか・・・』
『ああ、それか』
『・・・タッキー色男すぎや』
『そんなこともないけど。お前にしか言わないわけだし』
『・・・もうあかん』
『ん？さっきから横山はあかんばっかりだなぁ』
『タッキーのせいやもん』
『うん、いいじゃん俺のせいで』
『・・・めっちゃお祝いしよ思ってきたのに。ケーキも買うてきたのに』
『じゃあさ、これからお祝いしてよ。ケーキも食べようよ。・・・二人きりなんだし』
『た、タッキー・・・？』
『んー、今日くらいは名前とかで呼んでくれてもいいんじゃない？』
『えっ』
『なー？侯隆』
『あっ、あー、うん・・・ひ、・・・ひで、』
『ひで？』
『ひ、・・・ひ・・・ひであき・・・？』
『・・・はい、よくできました』
『んっ・・・ん』



「とかなんとか言う展開になったらどないすんねんー！！！」
「・・・なぁ、誰これ？」
「わからん・・・。でもなんかタッキーと横山、とかそういう名詞が出てきたような気ぃする」
「ちょっとちょっと、なぁ、錦戸、お前・・・大丈夫？」
「よう言ってくれたわタッキー。こいつたまにちょっとおかしなんねん」
「おかしいのはあんたらやわ！フケツやで！」
「ふけつって・・・」
「フケツの意味わかってんのか、りょーちゃんよ」
「いちゃいちゃチュッチュちちくりあうことやろ！！」
「ちっ・・・。すごい台詞聞いたな、今」
「・・・錦戸、悪いこと言わんからタッキーに変なこと言うんは止めとき」
「あっ！やっぱりか！やっぱタッキーなんか！こいつがそない好きですか横山くん！」
「いや言うてへんやん。別に俺なんも言うてへん」
「可愛いとか言われて頬染めてキスされて秀明呼びかー！」
「ちゃうちゃう、それお前の脳内だけのアレやから。現実とごっちゃにしたらあかんで」
「なに、いつからそんなことになったの？ちょっと説明してよ錦戸」
「説明しろやとー！？
あんたらのいちゃいちゃちゅっちゅを俺に、この俺に、説明しろって・・・この悪の帝王最悪やー！」
「悪の帝王って俺？」
「でもなんやかっこええな、悪の帝王」
「そうか？」
「ちょおそこいちゃつくなっちゅーねん！！」
「いちゃついてへんわおまえもうなんやんねん」
「一体どうしちゃったんだよ錦戸は」
「ちゅーかそもそもおまえはなんで俺に着いてきてんねん」
「ああ、そうだ。なんか用事？」
「用事も用事や！あんたらがいちゃつかんように監視や！」
「・・・ごめんなタッキー、この子頭ん中一回掃除せなあかんわ。きっと変なゴミ沢山たまってんねん」
「確かに・・・。ちょっとさっきのとか恥ずかしかったよ。同人誌みたいだった」
「ん？ドージンシって、なに？」
「なんかそういう、俺らをモデルにした話が載ってる・・・薄い本？
俺もよくわかんないんだけど。翼がそういうの好きでさ。一回見せてもらった」
「ふ〜ん・・・。翼くんは物知りやなぁ」
「まぁでも、さすがにさっきのはないよな」
「あんなん恥ずかしくてようできんわ。ちゅーか俺はどこの乙女やねん」
「あんたはそこの悪の帝王相手には乙女ですよ！」
「うっさいそこのガキんちょ。おまえはちょお黙っとれ。後でごはんおごったるから」
「・・・そういうもんか？よくわかんないな」
「ちゃうちゃう。錦戸の言うこと真に受けんといて。・・・まぁ、とりあえず一個だけ合ってるとすると、あれやな」
「うん？」
「・・・タッキー誕生日おめでと」
「ああ、なるほど。・・・うん、ありがとな」
「ちょお、もう、横山くんっ！」
「あーはいはい。じゃあ行くか？おまえはほんまにしょうもない・・・」
「じゃあまたな横山」
「おん。また稽古場でー」










END






妄想メモから再録ＳＳ。
ひどいな。まず一言目にひどいな。
何がひどいって錦戸ですけど。
私いい加減錦戸ファンに闇討ちされるから。
そして前半の同人誌滝横パートがキモすぎてかゆすぎて蕁麻疹出そうでした。
でも一応ほんとに滝横なんですよこれ。
一応できてるんですよこれ。両思い設定なんですよこれ（言わなきゃわからん）。
どっくんはシスコンの弟くらいな設定でひとつ（ほんとひどい）。
たきざわさんお誕生日おめでとう！（こんなんで祝う）
（２００６．９．３）






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